第04話 ひとつの開発したシステムから更なる発展へ
世の中を変えることをやる
POPのソフトもDOS版からWindowsに移行できなかったメーカーもある。現在のPOPのソフトは「DOS版の時代からお客様に指摘されていた問題点や要望をクリアする」という設計思想でゼロから開発したものです。さらに食の安全重視という最近の傾向から商品説明やレシピなどに活用できるデータ構造を用意したことで大幅な差別化が実現できています。
更にWeb対応のサーバーライセンス方式は画期的な仕組みとして評価されています。
昔、POPのソフトで一緒に仕事をすることになった人と話をしたのですが、『後発ではあるが、ちょっとは世の中を変える気持ちで頑張ろう』ということになった。いまだにライバル会社からは東北のシェアはなかなか増えないとまで言われるほど普及した背景には、こうした差別化と強い意志があったからだと思う。
POPシステムからPOSデータ分析システム開発へ
POSデータ分析システム(A−PEX)はあるお客様への納入がきっかけで始まった。あるお客様での商談でPOPの担当者というか部署がなかった。ただPOPは必要であり、手書きから脱却したいというお客様の計画がありました。一通りシステムの説明が終わった段階で『誰にやらせるか?』という事になり、POSのトレーナーの方が呼ばれた。ところがPOSの売価設定もやりながら、チェッカーの教育や勤怠のスケジュール管理もやっている方なので『私はこれ以上やれません』と明確な拒否反応が出ました。そこで『POSの売価設定データを作るついでにPOPが印刷できるし、今より売価設定作業が楽になるよ』と部長さんが言ったら『それなら考えます』となって採用が決まりました。
この時部長さんから「POSのコントローラーにデータを渡せるなら、逆にPOSの実績データを読み取って分析に使えないか?」というお話をいただきました。こちらは当然分析系はやっていると思っていたから大間違いという事になる。そこでPOSメーカーの協力を頂いてデータを分析するシステムの開発につながったのです。またこの時同時並行でもう一社の商談も進んでいましたので、開発に踏み切ったのです。